作品の基本コンセプトは、Artificcial Body and Real Bodyのプロジェクトに由来している。シアター形式の要素も彷佛させられる作品。テキストは、フランスの詩人、アントナン・アルトーの「神の審判と決別するために」と、フランスの哲学家、ドゥルーズ+ガタリの「千のプラトー」に基
づいている。この作品のタイトル、「CsO」は、両方のテキストに共通して使われるテーマ、「Corps sans Organes
」(器官なき身体)に由来している。 上記の作品より引用され、さらに編集されたテキストは、 Artificial Body
and Real Body(人工の身体と本物の身体)というテーマにもとづいているが、ストーリーを語るようなものではない。このテキストは人間によって語られるだけでなく、人工の声、そして、ステージ上のスクリ
ンのヴィデオ・イメージでも表れ、言葉をむしろ抽象的に、そして、アイコンのように扱うのが目的とされている。この作品での、ビデオのイメージでは、本物の人間の身体の映像を加工したものと3Dのヴァーチャルな人間の身体のイメージが含まれる。ヴァーチャルとリアルな身体の関係、映像のなかでも本物と3Dの身体の関係、3Dのヴァーチャルな身体と本物のパフォーマーの身体の関係など、ヴァーチャルと本物が入り混ざって、ある時はヴァーチャルであったものが、次の瞬間には本物であったりするようなことが繰り返される。一種の混乱させるかのようなものであり、また、アーティフィッシャルとリアルがパズルのように入り交じって進行していくのが、この作品でのアイデアでもある。部分的に、インタラクティブにビデオ・イメージもリアルタ
イムで変化をする。 Artifical Body and Real Body、つまり、人工の身体と本物の身体であるが、これはそれぞれの意味は、反対、または、対立する関係にあると言える。しかし、同時に、似通っているものの微妙にずれも表している。